sot(ソット)には現在3代目となるロゴ入りのオリジナルシャツがあることを皆様はご存知でしょうか?
2013年に初代モデルが発売し、以降少しずつデザインを変えながら、現在も発売を続けています。
実はこのシャツは当初、sotの店舗スタッフのために作られたものでした。
今回は、そんな意外な経緯で商品化を遂げたsotの「ヴィンテージ オックスフォードシャツ」をご紹介します。
sotのヴィンテージ オックスフォードシャツの初代モデルは2013年に誕生しました。
先ほど述べたように、このシャツは当初は商品としてではなく、“スタッフ用の制服”として企画されたアイテムでした。
当時のsotは現在のように革製品に特化したお店ではなく、音楽関連商品や書籍など、ジャンルを問わずに商品を販売する“少し変わったお店”でした。
様々な商品を扱うも、当時お店にはオリジナル商品はひとつもなく、数年間はセレクト商品だけを扱う時期が続きます。
そんな中、「せっかくなら、sotのロゴマークを活かしたオリジナルのロゴ入り商品を販売してみたい!」という想いがお店の成長とともにスタッフにも芽生え、ロゴ入り商品の開発がスタートします。
まず最初にロゴ入りのTシャツが販売、その後ポロシャツが販売されました。
ロゴが入ったTシャツ
ロゴ入りの商品は、とてもありがたいことにどれも人気となり、その流れからスタッフも身に着けられる制服用のシャツも作ることになったのです。
企画途中に、何度か同品の一般販売が検討されたものの、最終的にシャツの生地やデザインにたくさんの“こだわり”を盛り込んでしまったために、お客様に手軽に買っていただけるような金額に商品価格を抑えることができず、あくまで当初の企画通り「スタッフ用の制服」として制作が進んでいきました。
それから間もなく、無事にシャツが完成。
スタッフが制服として着用するや否や、「sotのスタッフ着ているシャツが欲しい」との要望やお問い合わせをお客様から徐々にいただくようになり、そのご要望にお応えする形で、一般販売をすることになったのです。
そして現在に至るまで、小さなデザイン変更を加えながら販売を続けているのです。
|初代モデル 制服のような「毎日使えるシャツ」を目指して
初代モデルの素材は現行のものと全く同じ、上質なオックスフォード生地が採用されています。
これは、制服として毎日の着用に耐えうる丈夫な素材である必要があったためです。
シャツのフォルムとロゴの色は現行モデルと大きく異なり、シルエットは全体的に少し細めで、カフス(袖口)や前立ても一般的なシャツに比べて少し小さく、可愛らしさを感じるデザインでした。
また、ネイビーのロゴマークが左胸に刺繍されていました。
シャツの色の展開は2色で、白地と淡い青色の2色展開。
生地も肉厚でクラシカルなイメージもあったこの初代モデルは、sotをオープン当時から応援してくださる方を中心に人気をいただき、リピート購入も多い商品となりました。
2代目のモデルは、初代モデルが発売されてから3年後の2016年に発売されました。
「初代よりももっと良いものを作る」を目標にデザインを一新。
初代モデルに比べ、よりカジュアルにコーディネートを楽しんでもらえるような、少しゆとりのあるシルエットに変更されています。
また、カフス部分には洗濯をするたびに立体感のあるシワを生み出す「パッカリング加工」を盛り込みました。
いままで続いていたロゴマークの刺繍の色を、ネイビーからブランドカラーでもある深い緑色(千歳緑)に刷新。
デザインは2代目のモデルと大きく変わりませんが、ボタンダウンを無くして、全体的にすっきりとしたイメージに仕上げられています。
緑色の刺繍は中性的なイメージを醸し出し、男女ともに人気をいただいています。
では次に、現行モデルについてより詳しくご紹介させていただきます。
|シャトル織機にしか生み出せない風合い
耐久性と通気性に優れ、季節を問わず通年使うことのできるオックスフォード生地。
このオックスフォード生地は、近年減少の一途をたどる国内のシャトル織機を使って、ゆっくりと丁寧に織られています。
そんな貴重なシャトル織機だけが生むことのできる、シャツ表面の凹凸感や、空気を含んだ時のふっくらとした手触りからは、シャトル織機を使った製品にしか出すことのできない、“独特の温かみ”さえ感じることができます。
また、非常に高密度で織られたこの生地は、耐久性にも優れ、革製品同様に長く愛用していただける1枚に仕上がっています。
このように、シャトル織機で作った製品にか見ることのできない、様々なメリットを随所に見て、感じることができるのも、このシャツをおすすめしたいポイントのひとつでしょう。
長年の着用にも耐えられるよう、端の部分にはパイピングを施しています。
パイピングによって、生地がより傷みにくくなるだけでなく、全体的に丸みが出て可愛らしさが生み出されています。
このシャツに採用されているボタンは貝ボタンです。
貝ボタンならではの、自然が作った美しい色味と光沢を生かしています。
背面にはタップがデザインされています。
タップの存在により、肩から腕までの可動域が広がるため、着用中のストレスも感じません。
パッカリングは、洗濯時に含む水分と反応する糸を使うことで、縫いシワが規則的に発生するデザインのことをいいます。
フォーマルシャツには不適切とされるパッカリングですが、カジュアルシャツでは古き良き「味」として好まれる加工がパッカリングです。
パッカリングを施したカフス部分を含め、このシャツはデザイナーが生地の縮率などを何度も変えて試験しながら、一番理想のイメージにあった縮率の糸を採用し、“洗いざらし感”を生み出すことに見事に成功しています。
サイズはXS・M・Lの3サイズをご用意しております。
いかがでしたでしょうか?
今回は、少し意外な経緯から生まれたsotのヴィンテージ オックスフォードシャツをご紹介しました。
余談になりますが、このシャツを手掛けることとなった福島県の縫製工場の代表は、sotの大ファンでもあり、非常に特別な想いを込めながらシャツの製造を手掛けてくださっています。
現存台数の少ないシャトル織機を使った温かみのある生地と細部にもこだわりを詰め込んだディテール部分にもぜひご注目ください。
どんなコーディネートにも使えるこのシャツは、トップスとボトムス1点ずつの通称「ワンツーコーデ」やニットやカーディガンとの相性も◎
sotのヴィンテージ オックスフォードシャツを使ったコーディネートをぜひお楽しみください。